全救急医 抗議の辞職/鳥取大 教授ら4人「限界」
鳥取大医学部付属病院(鳥取県米子市)の救命救急センターに勤務する救急医4人全員が3月末で辞職する。4人には医学部の教授と准教授も含まれ、教授らは「地方の救急医療の現場は体力的にも精神的にも限界」と訴えている。同センターは同県西部で、重篤患者に対応できる唯一の救急施設。後任の救急医はまだ2人しかめどがたっておらず、4月以降のセンターの機能に不安の声があがる異例の事態となっている。(重政紀元)
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構造改革の旗手、行き過ぎた市場経済を批判
中谷巌氏「転向」の波紋
小泉内閣の経済戦略会議議長代理として構造改革の旗振り役だった中谷巌・三菱UFJリサーチ&コンサルティング理事長が市場経済の行き過ぎ批判への「転向」を表明した『資本主義はなぜ自壊したのか』(集英社インターナショナル)が、経済学者らの間で賛否両論の波紋を広げている。主張変更は是か非か、責任をどうとるべきか。議論は経済論壇のありかたにまで及んでいる。(藤生京子)
「日本の特異性は資産」「平等に代わる思想を」
中谷氏の主張の変遷
■(日本企業が)アメリカ流の個人主義的やり方を安易に妥協して採用していたのでは、日本人の「共同体的」経験は生かされない(中略)。日本社会の特異性は別の視点からみるとたいへん貴重なアセット(資産)である。(『転換する日本企業』、87年)
■「内輪社会」からの脱却が必要である。そうしなければ日本企業の真のグローバル化が困難である。(『ジャパン・プロブレムの原点』、90年)
■「平等主義」に代わる新たな思想基盤の構築が必要になっている。(中略)やさしい気持ちが全体の活力を奪い、日本経済を失速させている。(『日本経済の歴史的転換』、96年)
■グローバル資本主義や市場原理が本質的に個人と個人のつながりや絆を破壊し、社会的価値の破壊をもたらす「悪魔のシステム」である(『資本主義はなぜ自壊したのか』、08年)
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