suga's blog 徒然なるままに
とりとめのないことを、徒然なるままに、書き留めておこうかと思います。

24 March

時も暦もない草庵の暮らし/人生のエネルギーは好奇心

月曜インタビュー 書家 榊莫山さん
時も暦もない草庵の暮らし/人生のエネルギーは好奇心

 書家、榊莫山さんの近著『草庵に暮らす』(岩波書店)は、静かな自然の営みの中を、着物と下駄(げた)で散歩し、気分が向いたら神の前に座し制作する、そんなゆったりした日々を書き下ろした随想集です。莫山さんは元気かな-。三重県伊賀市の山里のお宅を訪ねました。

 さかき・ばくざん 1926年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。学徒動員で鹿児島に赴き敗戦。書を辻本史邑、篆(てん)刻を梅舒適に師事。1958年書壇を退き、野に下る。以降は古典で作品を発表。著書は『野の書』『大和千年の路』『莫山つれづれ』など106冊に。

 詩・書・画の世界「榊莫山展」=25日〜31日、東京・日本橋高島屋6階美術画廊。 [Read More!]
08:45:10 - suga - No comments - TrackBacks

19 March

犬山市教委の討議

窓 論説委員室から
犬山市教委の討議

 3年連続して全国学力調査を拒否するのかどうか。注目されている愛知県の犬山市教育委員会の会議を傍聴した。

 驚いたのは、議論がオープンでホットなことだ。約50人の記者や市民、そして市長までも傍聴席に座っていた。

 委員6人だけでなく、出席した校長や学者も積極的に意見を述べた。

 「現場は慎重論が多い」と報告されると、「公衆の前でなく、個人的に校長に聞くと、そうでもない」と学力テスト賛成の委員が反論した。すると、現場の校長が、「テスト結果が公表されて子どもに劣等感を植えつけないだろうか」と不安を話す、という具合だ。

 「反対意見ばかり聞かされ、民主的でない」と委員が不平をいうと、傍聴席から「その通り」と声も上がった。

 「競争に勝つ見込みがある子だけが伸びればいいのか。小学1年から負け続けた子は勉強しなくなる。どの子だって本当は学びたいんだ」と、教育学者が話したときは、静まりかえっていた。

 みんな、自分の学校時代や子どもの顔を浮かべて聞いたのではないか。

 全国でどれくらいの教育委員会がこんな白熱した議論をしているだろうか。テストを提唱した担当大臣が後に「日教組憎し」のねらいを放言し、テスト結果を公表しない教委を現職の知事が「くそ教委」とこきおろしている。ならば、教委ももっと意見を表明したらどうか。

 犬山は23日に決断する。どんな結論にせよ、過程も重視したい。<伊藤智章>(朝日新聞2009年3月19日付夕刊2面4版)
18:16:34 - suga - No comments - TrackBacks