suga's blog 徒然なるままに
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「九条の会」発足5年記念、大江健三郎さんが講演

「九条の会」発足5年記念、大江健三郎さんが講演

2009年6月2日23時0分

九条の会5周年で講演

 憲法を守ろうと活動する「九条の会」が2日、発足から丸5年となったことを記念して東京都千代田区の日比谷公会堂で講演会を開いた。呼びかけ人の一人で、昨年末に亡くなった加藤周一さんの志を受け継ごうと、壇上には加藤さんの写真が掲げられた。

 講演した作家の大江健三郎さんは「核保有国と非核保有国との間に信頼関係がなければ、核廃絶は始まらない」という加藤さんの指摘を紹介。「そんな信頼関係などあるものかと笑いを浮かべた人もいるでしょう。例えば北朝鮮との間に。でも私は日本としてのやり方はあると思う。私たちが不戦の憲法を守り通す態度を貫くなら、信頼を作り出す大きな条件となるのではないか」と語った。(朝日新聞2009年6月3日付社会29面13版)

憲法の理想 根付かせよう/「九条の会」が全国講演会/故加藤周一さんの志受け継ぐ

 昨年12月に亡くなった「九条の会」呼びかけ人で、運動の牽引車として大きな役割を果たした評論家の加藤周一さんの志を受け継ごうと「九条の会講演会」が2日、東京・日比谷公会堂で開かれ、2千人を大きく超える人が参加しました。

 10日で発足から5周年を迎える「九条の会」。講演会では、同会呼びかけ人の井上ひさし、大江健三郎、奥平康弘、澤地久枝の4氏が講演、梅原猛、鶴見俊輔両氏がメッセージを寄せました。加藤さんのパートナーで評論家の矢島翠さんもあいさつしました。

 井上さんは加藤さんの志を一つ拾い上げるとすれば「戦争で亡くなった友だちを裏切らないことだ」とのべ、「私にとっての親友中の親友である憲法9条、25条を裏切らないことが志を受け継ぐことだ」と発言。大江さんは「知的で静かな」面影と9条の原理にたった加藤さんの提起を紹介しつつ、「憲法の原理を本当に守り、世界に認めてもらうならば、私たちの国と核兵器国の信頼関係を築くことはできるし、そういう状況が進展している」とのべました。

 奥平さんは、東京裁判を題材にした木下順二氏の演劇を見た加藤さんが多くの観客に「日本人もまんざらじゃない」と語った体験を紹介し、「加藤さんを本当に満足させよう」と呼びかけました。澤地さんは、「加藤さんは若者と手をつなぐ方向を探っていた。呼びかけ人とこの集会の参加者が九条の会と若者とのきずなの役割を果たそう」とのべました。

 矢島さんは、「世界の理想である憲法9条をゆるやかなネットワークのなかで根付かせることで遺志は達成される」とのべました。

 また、梅原さんは「九条の会の精神が大多数の日本人の信念になることを願ってやまない」、鶴見さんは「この時代の戦争に立ち向かう、九条の会を起こすことが彼の志となった」とのメッセージをそれぞれ寄せました。

 都内の私立大に通う男性は「加藤さんの最後の仕事が『老人と学生の共同』だという言葉をかみしめました」と感想をのべました。また、品川区で「九条の会」の運動をすすめる71歳と72歳の夫婦は「なんとしても会の活動を続けていかないといけないと決意を新たにしました」と語りました。(しんぶん赤旗2009年6月3日付1面B版)
posted at 07:46:05 on 06/03/09 by suga - Category: Philosophy

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