米で原発廃炉相次ぐ シェールガス影響
8月28日 16時54分
アメリカ東部にある、運転開始から40年以上がたつ原発について、運営する電力会社は、来年中に運転を停止して廃炉にすると発表しました。
アメリカでは、価格の低いシェールガスの影響を受けて、採算性の悪化を理由に廃炉を決める原発が相次いでいます。
アメリカの電力会社、エンタジー社は27日、東部バーモント州で運営する「バーモントヤンキー原発」について来年12月までに運転を停止し、その後、廃炉にすると発表しました。
廃炉を決めた理由についてエンタジー社は、シェールガスの採掘量の増加に伴い、天然ガスの価格が低下したことや、安全対策にかかるコストが増え採算性が悪化したためだと説明しています。
バーモントヤンキー原発は、東京電力福島第一原子力発電所の1号機や2号機などと同じ型で、運転を始めてから40年以上がたち、福島第一原発の事故のあと、運転期間の延長を巡って反対する州政府と法廷で争うなど、その存続に注目が集まっていました。
アメリカでは、この1年間にウィスコンシン州とフロリダ州、それにカリフォルニア州にある原発が廃炉を決めるなど、シェールガスの影響で採算性の悪化が引き金となって、老朽化した原発が廃炉になる動きが相次いでいます。