suga's blog 徒然なるままに
とりとめのないことを、徒然なるままに、書き留めておこうかと思います。

向田邦子

 今年はさまざまな節目の年です。一つが1981年に航空機事故で亡くなった脚本家・向田邦子さんの生誕80年。人柄がしのばれる記事を昔の「赤旗」で見つけました

▼75年夏、本紙テレビドラマ評担当の演劇評論家・菅井幸雄さんの司会で進められた座談会「放送作家大いに語る」です。14回の長期連載で出席者は高橋玄洋さんと向田さん。それにしても向田さんのチャーミングなこと

▼高橋さんがテレビの場合は女性ライターの方が向いている、けんかしないからだと言うと、向田さんが異を唱えます。「私はけんかしますよ。女房こどもがいないから、かえってけんかしますよ」

▼そのけんかの仕方が面白い。「ぶたれたって何したって、くにゃくにゃしれりゃいい」。名付けて「コンニャクトーチか」です。最初にたくさんの人が見るように作っておいて、徐々にゲリラ的に自分のやりたいことをやっていく。「10%のゲリラ」です

▼それから34年。日本女性放送者懇談会の40周年記念企画で、やはり、たたかうことがキーワードになったようです(4日付本紙)。日本放送作家協会理事長の市川森一さんも、雑誌『ドラマ』で「作家性なんてものは棚から牡丹餅で与えられるものではありません。勝ち取っていくものです」と

▼さて、連載記事の最終回。”闘士”であった向田さんは、自分が長い「赤旗」読者だと明かします。「自民党のために書いているわけではない」「せめて『赤旗』にはほめていただきたい」。お会いしたかった人です。(しんぶん赤旗2009年10月6日付1面B版「潮流」)
posted at 13:05:50 on 10/06/09 by suga - Category: Main

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