suga's blog 徒然なるままに
とりとめのないことを、徒然なるままに、書き留めておこうかと思います。

田母神氏論文「文民統制面で不適切」 防衛省が報告書

田母神氏論文「文民統制面で不適切」 防衛省が報告書

2008年12月26日3時12分

 防衛省は25日、先の戦争の正当性を主張する論文を発表した田母神(たもがみ)俊雄・前航空幕僚長の更迭問題に関する調査報告書を、有識者らによる防衛省改革会議に提出した。同氏の論文について「文民統制の面からも適切ではない重大な事案」としながらも、ほかの隊員の応募に同氏の指示はなかったと結論づけた。

 再発防止の具体策については「更に検討する」とし、明らかにしなかった。

 田母神氏が最優秀賞を取ったホテルチェーン「アパグループ」主催の懸賞論文では、田母神氏のほか、航空自衛隊から97人の隊員が応募した。

 報告書は、田母神氏の論文について「先の大戦に関する政府の認識と明らかに異なる見解や憲法に関連する重要事項について不適切な形で見解を述べた」と改めて認定。「空幕長という要職にある者が防衛省・自衛隊の信頼を傷つけた」と批判した。田母神氏が論文を書いた経緯については言及していない。

 また、論文の案内を全国の部隊に紹介した航空幕僚監部の教育課長と当時の人事教育部長を25日付で注意処分としたことを明らかにした。一方、隊員に論文作成を指示した空自小松基地トップの第6航空団司令や、97人の投稿経緯も「(教育課長らからの)紹介などがあった」とし、内容も含めて「問題はなかった」との見解を示した。

 隊員教育については、田母神氏が統合幕僚学校長時代の03年度に新設して「東京裁判」などをテーマにした「歴史観・国家観」の講義を「バランスを欠いていた」と指摘し、改めて見直しを掲げた。また、隊員教育の教材の一部に「誤解を招くおそれのある表現があった」ともしたが、自衛隊での歴史教育は「ほとんどは客観的事実などを教える戦史教育」とした。

 再発防止策については、職責を自覚した幹部を任命するよう適切に選考する▽隊員教育を適切に実施するための措置を検討する、など基本的な方向性を示すにとどまった。



大戦は自衛と表現「問題ない」

 報告に関連し、防衛省は25日、防衛大学校の教材に「(太平洋)戦争原因は欧米列強によるアジア侵略からの自衛を基本とし権益の増大とその衝突」という表現や、海上自衛隊の精神教育の教材に「敗戦を契機に(中略)賤民(せんみん)意識のとりこにさえなった」との表現があったことを明らかにした。ほかには「政府認識と明らかに異なる記述は見受けられない」とし、教育全体では「問題はない」との認識を示した。(朝日新聞2008年12月26日付社会30面14版)
posted at 08:29:57 on 12/26/08 by suga - Category: Politics

コメントを追加

:

:

コメント

No comments yet

トラックバック

TrackBack URL